輪廻転生に関する私見

ウィキペディアには輪廻転生について、「死んであの世に還った霊魂(魂)が、この世に何度も生まれ変わってくることを言う。」とある。

たぶんほとんどの人がこのことを知識として知っている。

しかし、あくまでもそれは考え方であり概念でしかない。

どう考えてもそれを経験した人なんて誰もいない。

だって、自分が生まれた経験(他人から聞いたのではなく自分の実体験)もことも死んだ経験(これを読んでいる人は私を含めてまだ死んでいない)も誰も知らない。

にもかかわらず、まことしやかに輪廻転生が語られ、それを信じている人が多いのはなぜか?

実は私何度も輪廻転生しましたと言ったらみなさんは驚きますか?

と言っても実は何度も死んだわけではなく、この世に生きている間に時を変え場所を変えて何度も同じような愚かな経験を繰り返し、とどのつまり死ぬかもしれない大病を患ったことにより、自分の考え違いに気づいて以来二度と同様の経験をすることがなくなり、「輪廻転生って、この世(現世)でのことなんだ」と気づいたわけなんです。

先日ご紹介した井上哲玄老師も、「前世とは今から前のこと、来世とは今から後のこと」とおっしゃっています。

https://www.youtube.com/watch?v=hPHiBb-vLOA

この言葉に出会った時「我が意を得たり」と嬉しくなりました。

だって、生まれる前のことや死んでから後のことを知っている人は誰もいないけど、この世でのことならみんな知っているから、あまりにも同じような間違いを繰り返す人間への戒めとして宗教家などが、「こんな間違いを繰り返していると死んでも極楽へは行けず、また同じような間違いをしでかし続け永遠にも迷いから抜けきれないのだ」というようなことを言っのではないかと思うのです。

この半ば脅しのような言葉は実は脅しではなく救いの言葉なのです。

「早く悪循環から抜け出なさい」というメッセージでもあるのです。

自分で作った思考にがんじがらめになって、何度も同じ経験を繰り返すことに大事なエネルギーを使っていると気づいた時が、目覚めの時。

そのことに気づけば、二度とその経験は繰り返さなくなります。

そこで救われます。

この現世で人は皆輪廻転生をしています。

何度も何度も輪廻転生をしています。

けれど、ある時そのことに気づけば、その時それは終わります。

輪廻転生とは、今生で悪循環に決着をつけなさいというメッセージではないかと思っています。