色即是空 空即是色

「色即是空 空即是色」とは「般若心経」にでてくる有名な言葉ですが、ことの真実(命の本質)を最もシンプルに言い表したお釈迦様の言葉を漢字で表記したものだと言われています。



私たちが生きていると思っているベースは全く何一つない世界(空)であって、その何もないところに、個人の私やら、その私に見えている物や聞こえている音、目の前にはないけれど思考で想像している過去や未来やこの場にはない情報の世界そして、その時感じた感情や感触等々の現れの世界(色)が毎瞬毎瞬起こっては何もない世界へと消えていく(帰っていく)。



ベースの何もない世界(空)と毎瞬毎瞬起こっては消えていく世界(色)は常に同時であるので、私たちには現れの世界が現実のように感じられているけれど、毎瞬毎瞬の現れ(色)のベースには必ず何もない世界(空)が存在しているのだからこの何もない世界(空)も見えないもう一つの現実なのである。



ベースの何もない空の世界は常に存在し永遠の存在であるが、毎瞬毎瞬現れては消えていく現れである色の世界は、何もない世界へと瞬時に帰っていく(消えていく)はかない無常の幻である。



幻(無常)の現れと何もない永遠の空とはいつも同時に存在しているので、お釈迦様は「色即是空 空即是色」と言ったのではないのだろうか?



しかし、お釈迦様には会ったこともないので、このブログに書いていることも書いている私も単なる思考(現れ)にすぎず幻の色なのである。



そしてこの現れもまた瞬時に何もない世界(空)へと帰っていく(消えていく)のである。



「色即是空 空即是色」