「何もない」ってどういうこと?

非二元について書かれた本やティチャー等が、「この世の全ては幻想にすぎない。何もない」などという表現を使っているが、それはいったいどういうことなのか?



私たちが生活している世界には実に様々な物が存在していて尽きることがないので、それらの現れにフォーカスしている限り、この世に何もないなんてとうてい思えないのだが…、



これまでも伝えてきた通り、目の前の現れは瞬時に跡形もなく消えて変化していくので、Aという現れをAと認識した時にはもう消えてBという現れに変化してるし、Bと認識した時にはBは跡形もなく消えてCに変化しているので、ABCについて語る時にはそれらはすっかり何もなくなっているのである。



思考について言えば、Dさんが何かを言ったことに対して「Dさんの言っていることは偏見にすぎず、本当は〜が正しい」という思考が湧いてきて反論したとする。



その時あったのはDさんの言葉や声だけでそれは瞬時に消えてしまったのだが、消えてしまった幻にフォーカスしジャッジして、さらなる言葉を付け加えて違うものに変化させている。



言葉で考える思考の世界は、言葉にした段階ですでに実体はなくなり思考で作った妄想しかないので、「幻であり何もない」と表現しているのである。



常に何かあるように感じられているが、それはすでにない。




すでに消え果ててないにもかかわらず、それがあるように感じられる。





「あるけどない ないけどある」、「ありながらない ないながらある」、
「色即是空 空即是色」。